道の真ん中を、一台の破城槌(注・攻城用破城槌。空を飛ばないものだけを指す)が走っていた。破城槌は時折り左右にぐらつくが、その度に運転手は破城槌を真っすぐピン!とさせていた。
運転手の体躯は太い(破城槌も)。白銀の鎧を身に纏い、腰を太い(ド無理ではない)ベルトで締めていた。運転手は一見丸腰で、自らの肉体と破城槌を武器としていた。

ギルド門の前までたどり着いて、ギデオンは破城槌を止めた。
「侵犯したいのですが」
「(侵犯?入国のことかな)少々お待ちを」

「武器、銃器の類は持たれてますか?」
「何もありません。」
「それでは入国を許可します。しかしその破城槌はギルド門を通るには少々大きすぎるようですね」

「門を侵犯だー!」
「らめぇ、そんな太いのド無理!」

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